トレーニング業界では当たり前になっているインナーマッスル。今回は鍛え方やその効果まで徹底解剖します!
深層筋を鍛えて、身体の奥からきれいで理想的なスタイルを手に入れましょう。
目次
そもそもインナーマッスルとは?
筋肉の種類の分け方のひとつに、体表面近いか、深部にあるかを基準に分類する考え方があります。体表面に近い筋肉群をアウターマッスルといい、大胸筋や腹直筋(俗にいう腹筋)などが挙げられ、筋肉がついているかどうかが目に見えるものが多いです。
反対に、身体の深部にある筋肉をインナーマッスルといい、姿勢やバランスなどを制御しています。深部にあり、また、目に見えないことで意識しにくいため、鍛えづらい筋肉と言われています。
よく混同される体幹とインナーマッスル。その違いは?
体幹とは身体の中心(コア)にあたる筋肉のことを指します。身体のコアとは主に胴のことをいい、広範囲に捉えると胸、背中、腰回り、腹筋、お尻はすべて体幹の構成要素となります。基本的には内蔵などがある「腹腔」がメインであり、その付近にある腹筋群(表層筋もインナーマッスルも含む)が体幹筋となります。
体幹は筋肉の範囲を、インナーマッスルは筋肉の深さを基軸とした分類になるため、考え方の軸が違います。
インナーマッスルを鍛えるといい理由
理由①:姿勢が良くなる
姿勢を司る骨や筋肉との連携が深いのがインナーマッスルです。そのインナーマッスルが正しく機能する、もしくは強くなることで姿勢の維持・矯正にも効果的でしょう。
姿勢が良くなることで、腰痛や肩こりの改善といった副次的効果も見込めます。
また、インナーマッスルが働き関節のアライメントが矯正されることで、正常に関節が動くと怪我の予防にもつながります。
理由②:バランスがよくなる
身体の深層部で動作の補助をするような筋肉がインナーマッスルであるため、姿勢の細かい調整や維持が行いやすくなります。その結果、バランスがよくなり、競技パフォーマンスが向上したりすると言われています。
理由③:内臓が正しい位置になり便秘などが改善される
内臓などに近い位置にあり、腹部はその周りを覆っているインナーマッスルが多いです。しっかりとインナーマッスルが働くことにより体幹部が引き締まり、内臓が正常な位置に配置→内臓の活動が正常に…といった効果も見込めます。
インナーマッスルの鍛え方
一般的にはスタビライズトレーニングを行うのが効果的と言われています。スタビライズトレーニングとは関節の安定性(スタビリティ)を高めるトレーニングで、体幹部のインナーマッスルを鍛えるものが主な内容になります。
スタビライザートレーニングの特徴としては、ダンベルのような負荷をかけて鍛えるというよりは、しっかりと深部のインナーマッスルを確かめながら使っていく…といった内容が多いです。
しっかりと身体のどの部分に効いているのかをイメージしながら取り組むと良いでしょう。
代表的なスタビライズトレーニング
プランク
お腹、背中、お尻を中心に鍛える事ができます。インナーでいうと、下腹部の奥が主に鍛えられます。トレーニング中にじんわり下腹部の奥が温かくなっていれば鍛えられている証拠です。
【やり方】
1.うつ伏せになり、そこから上腕とつま先で身体を支えるように、お腹に空間を作ります。
2.腹筋と背中、お尻に力を入れ、姿勢を維持します。
3.なるべくその姿勢を維持しましょう。最初は20秒でもきついかも…
4.3セットくらいを目安に複数回行います。インターバルは30秒〜1分を目安にしましょう。
※しっかりと身体がまっすぐなっているようにしましょう。背中が曲がったりすると目的の筋肉を鍛えることができません。最初は誰かに見てもらいながら姿勢を確認できるといいですね。
ドローイン
主に腹部の奥を鍛えるトレーニングです。インナーマッスルを使っていることが一番感じられるので、初心者の方はまずはドローインから初めてみるとよいかもしれません。
【やり方】
1.仰向けで、膝は90度にし、足の裏を地面につきます。(一般的にイメージされる腹筋の最初の姿勢です)
2.両手はおへそに乗せます。
3.鼻からゆっくり大きく息を吸い込みます。そのとき、お腹は膨らませ、両手でお腹を押し付けましょう。(ふくらませるのと手で押すので反発させるイメージです。)
4.息を吸っていっぱいになったら、ゆっくり息を吐きます。空気を吐ききった段階で少し息を止め、お腹を手で押して上げましょう。そうするとお腹の中が熱くなるのが感じられるかと…そこが鍛えているインナーマッスルです。
5.この動作を10回×3セットほど繰り返します。インターバルは30秒〜1分が目安です。
※お腹いっぱいのときにやると吐きそうになりますので注意です!笑 腰痛改善にも効くので寝る前のベッドで取り組んで見るのも良いのではないでしょうか?
ダイエットには効くの?
正直、インナーマッスルを鍛えたからといってダイエットへの影響は多くないです。やはり大きい筋肉を鍛える方が、消費カロリーも大きいためダイエットだけをメインに考えるのであれば、BIG3(ベンチプレス、スクワット、デッドリフト)を行うことをおすすめします。とはいえ、姿勢などを強制していくためにはインナーマッスルも鍛えた方がいいです。1,2kg痩せるより、姿勢が変わった方が見栄えとしてもきれいになるため、いい身体にしていくという観点で取り組むとよいのではないでしょうか?
まとめ
ダイエットへの影響は少ないですが、キレイな身体を作っていくためには有効的な筋肉ですね。ダイエットのためにトレーニングをしていると、ついつい腰痛などになったりして、継続できなくなる方も多いです。怪我の予防のためにも取り組んで行きたいですね。